setokouchanの日記

とうとう71歳になりました。今住んでいる瀬戸市について、また生まれ故郷の豊橋について思ったことを文字や写真に。日記代わりに毎日記事を書いています。観音巡りはいつのまにかやめてしまいました。

⑱たまにはまじめに

 学生時代、生協でミニコンポを買った。大学の生協で確かコーラルというメーカーの製品だったと思う。貧乏学生だったのでレコード盤だって、少しずつ貯めた金で買った。

 関西フォーク反戦フォークなどの曲が歌われ、吉田拓郎とか井上陽水などが有名になっていく時代だ。そんな中。小室等の「いま生きているということ」というアルバムを買った覚えがある。

 このアルバムは、谷川俊太郎さんの詩に小室等が曲をつけて発表したものだ。「いま生きていること」は『生きる』という詩が元になっている。最近You Tubeでも聞けるし、高齢になった谷川俊太郎さんが自分の声で朗読されている。小室さんも年とったがまだ精力的に活動しているようだ。

 

生きる 谷川俊太郎

 

生きているということ

いま生きているということ

それはのどがかわくということ

木もれ陽がまぶしいということ

ふっと或るメロディを思い出すということ

くしゃみすること

あなたと手をつなぐこと

 

生きているということ

いま生きているということ

それはミニスカート

それはプラネタリウム

それはヨハン・シュトラウス

それはピカソ

それはアルプス

すべての美しいものに出会うということ

そして

かくされた悪を注意深くこばむこと

 

生きているということ

いま生きているということ

泣けるということ

笑えるということ

怒れるということ

自由ということ

 

生きているということ

いま生きているということ

いま遠くで犬が吠えるということ

いま地球が廻っているということ

いまどこかで産声があがるということ

いまどこかで兵士が傷つくということ

いまぶらんこがゆれているということ

いまいまが過ぎてゆくこと

 

生きているということ

いま生きているということ

鳥ははばたくということ

海はとどろくということ

かたつむりははうということ

人は愛するということ

あなたの手のぬくみ

いのちということ

 

 この詩は、かなり昔から国語の教科書にのるようになった。知っている人も多いのでは。知っている人も、You Tubeで小室さんの曲を聴きながらこの詩を味わってほしい。

 いまどこかで産声がよりどこかで兵士が死ぬことの方が大きい存在になっている。ベトナム戦争の繰り返し?