setokouchanの日記

とうとう71歳になりました。今住んでいる瀬戸市について、また生まれ故郷の豊橋について思ったことを文字や写真に。日記代わりに毎日記事を書いています。観音巡りはいつのまにかやめてしまいました。

㊲言霊(ことだま)

 万城目(まきめ)学さんの小説が最近のお気に入りだ。関西調で軽妙に話を進める。とんでもハップンな話が多い。ホルモーとか鹿男など訳が分からない言葉が出てくるので、こんがらがる。
 彼のエッセイをチョット読んだ。彼の発想の裏側が少しわかり始めた。一つ一つの言葉の中に彼の想いがある。いい形での妄想がいっぱい詰まっている。

 言葉とは難しい。東三河で育った自分が、名古屋の東部で就職、そしてこちらで地元の女性と結婚した。
 名古屋弁(厳密にはかなり違う)は、きつい言葉が多い。根はないものの、語尾を揚げてしゃべる。一言言われるとつい「御免なさい」と言ってしまう。絶対に勝てない。
 今日、田原の友人に電話で喋った。この頃、嫁さんへのグチが増えた。嫁さんは名古屋東部で育った。妻の友人の一人だ。三河育ちは、尾張育ちには言葉では勝てない。この50年で自分が学んだ知恵だ。
 言葉では絶対に勝てないことをそろそろ自覚して、下手(したて)にでる術を身につけて欲しいと思いながら喋っていた。
 
 言葉とは、おそろしい。
 ちなみに、今読み始めた万城目学の小説は、パーマネント神喜劇(しんきげき)だ。言霊(ことだま)という言葉が出てくる。
 小学校時代、先生に言われた言葉が60年たった今でもしつこく残っている。 卒業式の歌の練習のとき「コウちゃん、口は動かしてもいいけど声は出さないでね。」優等生?の自分の答えは当然「ハイ!先生。」だった。このことが何だったのか解ったのは、中学校に入ってからだ。その言葉は自分の人生に大きく影響した気がする。

 万城目さんの言霊がどう発展していくのか、楽しみだ。
 言葉は、難しいが面白い。