学生時代金がないので自動車学校には行かなかった。暇があれば、バイト。家庭教師以外にガードマンにもよく行った。警備会社で夜警の仕事。自動車ディーラーの夜の番をした。週2日、友人と交代で勤めた。日産チェリー店だ。金山駅で降りて歩いていく。夕方から朝まで、警備する。警備会社は「もし泥棒がやってきたら抵抗するな、逃げろ。」だった。当時ガードマンってテレビでは格好良かった。
朝帰りが多くなると、大学の講義は必然的に出席が減る。就活をして合格をもらっても、卒業できなければ就職できない。卒論で苦労したことは、たまに夢に出てくる。あれから半世紀、よく終活をする段階まで進めたなあと思っている。
ガードマンをしていて、全く違う仕事になることがあった。中京競馬場の警備だ。黒塗りのベンツが侵入禁止の区域に入って来る。形上は止めるフリをする。ボンネットを押し込んでくる。そうなると知らん顔をして通す。また、発走ゲートの警備になると、先輩は「絶対に馬の目を見るな。」と教えてくれた。興奮状態の馬はガンを飛ばされると暴れるのだ。サラブレッドは格好良かったが近くからはまともに見られなかった。
彼らはケガをすると、処分されると聞いたことがある。最近は、動物のことを考えるようになってこんなことはなくなったはず。
人間は傲慢で都合のいいように動物の命を考えている。食用の牛や豚はどうなんだろうと言われたら困るが・・・。結局様々な命のおかげで人間は生かされている。
就職するまで、いろいろなバイトをした。その分いろいろな知識を得ることができた気がする。それに金が入った。