setokouchanの日記

とうとう71歳になりました。今住んでいる瀬戸市について、また生まれ故郷の豊橋について思ったことを文字や写真に。日記代わりに毎日記事を書いています。観音巡りはいつのまにかやめてしまいました。

豊橋 歴史民俗資料収蔵室④ ぽっとん便所

 運動場の片隅にトイレがあった。大きなクスノキの下だ。たぶん昔もこの位置だったんだろう。今は、水洗できれいなトイレになっている。

 昭和生まれの人間はきっと覚えがあるだろうぽっとん便所だった。運動場の隅に臭いにおいがしていた。男子トイレは多くの子が横並びになっていて同時におしっこができた。個別ではない。うんちは個室になっているが上も下もすきまがある。木の粗末な扉だった。便器は陶器製ではなく木で組まれたものだった。その下には大量の汚物が見える。うんこをするときは気をつけないとお釣りが来る。今の人ではわからないだろう。

 当時忍者影丸や隠密剣士などの忍者ものがテレビで放映された。マキの葉っぱで十字に組んで手裏剣を作って投げていた。わんぱく坊主たちの中には、なんと便所で扉をよじ登って天井に張り付いていた奴もいた。ひ弱かった自分にとって彼らはあこがれのまとだった。

 子供の多かった昭和の小学校。放課になると運動場は子供でいっぱいになった。小使さん(用務員さん)のカランカラーンの音で一斉に児童玄関に向かう。

 名前など知らなかった。振鈴とある。鐘がなると一斉に子供は玄関に走る。条件反射だ。