(写真は、本山中学校の記念誌から)
『青銅の基督』の最大の見せ場は、粘土鉱山での撮影だった。昔の本山中学の生徒が通ったベルト道路やパン山などのある粘土鉱山だ。鉱山の中にあった本山中学の生徒たちは憧れの銀幕スターたちがすぐ近くで撮影しているので授業に身が入らなかった。学校が終わると走って帰ったとも言っていた。
鋳物師がつくった青銅製のキリスト像を踏ませる場面、数多くの木製の十字架が鉱山の段々に並び、火がつけられる場面。一番印象に残る場面が瀬戸の粘土鉱山で撮影された。そして多くの瀬戸の人たちがエキストラでその処刑場面を見つめる。山田五十鈴、香川京子らが火で焼かれていく。黒い煙が空に昇っていく。当時の瀬戸では黒い煙は当たり前の光景だろうが、映画を観た都会の人にはビックリしただろう。
本山中学校のベルト道路は鉱山の中の一番上の部分にあったようだ。写真の一番上になる。高所恐怖症の自分には絶対に通りたくない道だ。
明日木曜日は、先輩たちに話が聞ける。宝泉寺ではどこがロケ地になったのか?覚えているだろうか。楽しみだ。