ベルト道路を調べていると、色々な話が出てくる。粘土鉱山で映画が撮影されているのだ。ある先輩は、山田五十鈴さんは本当に素敵だったと話される。
『青銅の基督(キリスト)』だ。昭和30年に公開された松竹の映画だ。この映画のクライマックスシーンは、なんと瀬戸で撮影されているのだ。
ポスターは松竹の作品データベース
で見つけた。
瀬戸ノベリティ文化倶楽部のホームページに撮影当時の様子が詳細に書かれている。
ノベリティや洋食器のメーカーで働いていた社員や行員などの瀬戸市民がエキストラとして参加した。
昭和30年ころは、瀬戸はノベリティのや洋食器の生産で最盛期の時期。瀬戸に行かんでどこへ行くとまで言われた。九州を中心に集団就職で瀬戸に来た方が多い。先輩方に聞くと月に2回給料日があり、景気が良かった時代だ。旦那衆は料亭で豪遊する、職人は宮前(深川神社の参道)に行き、店で飲んだりバカ道路に並ぶ屋台で食べ歩く。宵越しの金は持たないのが瀬戸人らしい。映画館もたくさんあり、職人たちには『55円に行く?』が映画に行こうという意味だった。55円で3本立ての再上映作品が観られたのだ。
写真は、山田五十鈴さんと香川京子さんだ。
映画全盛期のしかも景気のよい時代に映画の撮影に有名スターが集まったのだ。騒がないわけがない。撮影場所は瀬戸の粘土鉱山だった。
つづきは番外編2で