setokouchanの日記

とうとう71歳になりました。今住んでいる瀬戸市について、また生まれ故郷の豊橋について思ったことを文字や写真に。日記代わりに毎日記事を書いています。観音巡りはいつのまにかやめてしまいました。

末広商店街 大力屋の大将

 今日は、末広商店街の和菓子の大力屋の大将に話を聞きに。バリバリの瀬戸っ子の妻の好きだった蒸羊羹の話を教えてもらえた。大力屋さんで作っているお旦那衆が食べる羊羹は本羊羹ではなく、蒸羊羹だ。これは別名『丁稚(でっち)羊羹』といい、(ゼラチンを入れないのかな?)旦那衆が食べるのが本羊羹、ほかの人が食べるのが蒸羊羹といい、値段も抑えられていた。味は蒸羊羹の方が良いという。甘いものが苦手な自分にはあまり理解できなかったが、大将の和菓子の話をしている時の嬉しそうな顔は70代後半とは思えない。写真は、蒸羊羹の型、『昭和九年五月 近江〇』と墨で描かれている。(〇は分からなかった。今度確認します)

 鯛の落雁の迫力のある型。派手な瀬戸のお祝いごとには活躍したのだろう。百年以上続く老舗の和菓子屋『大力屋』、瀬戸の一番輝いていた時代を支えてきた店だ。

 閉店はしているが、大将はチャンスが有れば店先でみたらし団子を焼いて、アーケード内に団子の焼ける匂いでお客さんを引き付けたいと話していた。確かに今の末広商店街には、匂いというものがない。コーヒー屋も数軒あるが豆の匂いはあまり感じなかった。現代の店は匂いをあまり出さないように工夫されているんだろう。物足りない気がする。

 話に夢中になって大力屋の大将の嬉しそうに話す笑顔の写真が撮れなかった。大将の若いころ(平成7年に瀬戸の観光協会が発刊した『瀬戸博物誌』、30歳より前だ)の絵だ。