先日、はいりんという言葉を書いた。田原に住んでいる友人の言葉だ。おくさんは、尾張の出身で昔はこちらの言葉を使っていたはずだ。30年以上田原に住むと自然と言葉も変わる。自分の使わなかった言葉も出てくる。彼女と話しながら、よく使う言葉に「おいでん」がある。意味はわかるが、豊橋生まれの自分もはたして使っていたのだろうか。すっかり言葉が入れ替わっている。こちらでは、「いりゃー」とか「いりゃーす」とか言う。
自分が尾張に来て、最初に困った言葉が、「まってくる」だ。ハイと答えると行ってしまう。何度も言われると、不思議に思いついて行くと、嫌な顔をされる。変態扱いだ。待っているのではなかったのだ。
義母が、河村名古屋市長の言葉を聞いて、あれは下品だ、こちらの言葉はもっと上品だよと教えてくれた。自分もそう思う。彼の言葉はあまりにもわざとらしい言い回しだ。社会に影響がある立場の人は、もっときれいに方言を使い、伝えていって欲しい。
方言は、それぞれの土地の良さを表す大切な言葉だ。