秋の声を聞くと、小さい頃は父親と、高学年になると自転車でハゼ釣りに行った。豊川(とよがわ)だ。『とよかわ』は都市の名前、『とよがわは』川の名前だ。豊橋の真ん中を東から西に流れている水量の豊かな川だ。東海道の吉田の宿にあった橋から豊橋の名前がついた。ハゼは顔つきからいったら有明海のムツゴロウだろう。お正月に甘露煮になる魚と言ったら分かる人も多くなる。
ザリガニ釣りを以前書いたが、ガキの遊びから成長する。魚釣りや海老スクイだ。豊川の支流の朝倉川では水の中に入ってタモで草の下を突く。するとフナや鯉などの魚が入ってくる。川エビも入っている。豊川のテトラポットの上から、海老用の小さなタモですくい上げると川エビが面白いようにタモの網目に引っかかった。
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豊川の河口近くの前芝ではハゼ釣りだ。秋口によく釣れた記憶がある。季節が進むとハゼは大きくなって骨が硬くなり、食べづらくなる。頭から食べるには小さいうちだ。焼いても似ても美味しい魚だ。