中馬街道は、品野の全宝寺から西にある名古屋方面に向かう。この地域は優良な粘土が採れるため街道の道筋が残っていない。日本のグランドキャニオンとも呼ばれる粘土鉱山、ここでは『青銅の基督(キリスト)』という映画の撮影が行われた。香川京子や山田五十鈴などの有名女優が瀬戸に来たのだ。1950年代、日本映画が最盛の頃だ。
道筋は、粘土鉱山を迂回して東にある印所街道が追分と品野を結ぶ街道となる。深川神社横から全宝寺に抜ける道、今だと企業団地のリンナイ工場前の信号に抜ける道だ。昔の街道の道筋は瀬戸市役所北の追分から東に向かい道の駅の南を通っていたんだろうが、掘り返されているので不明だ。
この印所街道を瀬戸の街を歩くために通った。江戸・明治からあったんだろう、小さな川沿いにできた道だ。瀬戸は瀬戸川沿いの谷間にでき、さらに印所はの集落がこの沢沿い北に伸びていた。その狭い道が主要の街道となった。粘土を載せた馬車やがてはトラックの道にもなる。昔のトラックは小型が多かった
今でも車がすれ違うために互いに譲らないといけない。企業団地や道の駅ができてから交通量が増えた。地域の方に聞くと、最近大型車が入り込んできて、通れなくなり数百mもバックしないといけない事があったばかりだ。ガードレールができる前は川に落ちる車が結構あったということだ。
昔この街道で馬が暴走して馬車の車輪を大きな石に挟み込んでしまって動けなくなった。犠牲者はなかったが石の一つが石仏だった。その石仏(馬頭観音)は交通安全馬頭観世音として立派な祠に祀られている。
昨日は、瀬戸の小学校では入学式が行われた。交通安全をお願いします。