日曜日の中日新聞には、求人募集のチラシが入る。清掃スタッフや時給986円が多い。1000円のところも少しはあるが少ない。介護職でも月給が20万をやっと超える程度だ。このひと月で上昇に向かうのかなと期待して、日曜日になるたびにチラシを何度も見るが気配すらないようだ。今日息子に月いくらもらっているのか聞いたら、やはり20万いっていない。残業込みでだ。
自分の若いころの大卒の給料は手取でもっとあったはずだ。70歳になった寄りが若いころということは、半世紀近く前の話だ。
大卒の初任給をネットで見ると、1980年(S55)が11万4500円、1990年(H2)が16万9900円、2000年(H12)が19万6900円、2010年(H22)20万300円。直近の2021年が22万6,700円とある。
当時の物価を調べた。1975年のトヨタカローラ(3代目)の新車価格は1200㏄のスタンダードが63万5000円1600ccのツインキャブのGSLの5速マニュアルが90万円なのだ。なんと100万円でもおつりがくる。消費税もない。今では軽自動車でも200万円を超えてくる。
大卒の初任給が1960年に1万円少しだったのが69年には3万円弱になる。1960年代、ラーメン一杯が100円しなかった。少年週刊誌も確か40円だったように思う。給料も低かったが物価はもっと安かった。しかもサラリーマンの多くは父親だけの給料で生活していた。今は夫婦共働きでも生活が苦しい。
この70年間で学んだこと。新しい物は増えるが、そのためには余分に働らかなければならない。楽になる分更に働く。楽になろうとするのが、そう問屋が許さない。やはり江戸時代のままだ。民からできる限り収奪できることを権力者は考えている。弱者からどれだけ金を巻き上げることができるかが優秀な権力者の能力なんだろう。