今日は義母の月命日である。義母の口癖に、「歳にならなきゃわからん」。がある。確かだった。
メガネを何度作っても、その時は良く見えたはずなのにピントが全然合わない。一本数万円も払ったのになぜ。そうなると新しいメガネはしまい込んで古いメガネで我慢をする。夜の運転も自信がなくなってきた。
数年前、友人から白内障の手術の話を聞いた。すぐに近くの眼科へ。「白内障です。どうしますか?」一発返事で「お願いします。」
日帰り手術でおこなった。1週間後、反対の目を手術。麻酔はかけていても手術の様子は見えるのである。目を照らすライトが、様々な色の粒になってぐるぐる回っている。俺は一体どうなるんだろうと不安になったが、大丈夫だった。まだ今も生きている。
裸眼で月のウサギがよく見える。カメラのピントも合わせられる。
70近くになると調子の良いときは少なくなる。体調が悪くて大学病院で検査。「老化ですね。」の言葉がいつも返ってくる。
今では義母の思っていたことが、少しは理解できる気がする。