setokouchanの日記

とうとう71歳になりました。今住んでいる瀬戸市について、また生まれ故郷の豊橋について思ったことを文字や写真に。日記代わりに毎日記事を書いています。観音巡りはいつのまにかやめてしまいました。

㉕観音巡り番外編

 今年1月中頃、豊橋に行った。穂の国33観音巡りを考えていて、まず1番札所に行って、納経帳を手に入れようと思った。

 1番札所は、豊川(とよがわ)沿いの林広寺という大村という地域の小さなお寺だ。本堂前でお参りし、寺務所兼住居のチャイムを鳴らす。誰もいない。電話をしても出てくれない。自分で押せるような印もどこにも置いてない。さて困った。
 川沿いに冷たい風が吹き身体はどんどんと冷える。車の中でしばらく待つが、誰も帰ってこない。だめだ。
 2番札所歓喜寺に電話して教えてもらえた。、歓喜寺は先代の頃、穂の国33観音巡りをやっていたが、息子さんが住職になった時にはなくなっていた。ショックだった。平成10年ころ始まったこの観音巡りは、自然となくなっていたのだ。

 考えてみると、一冊の納経帳が500円、一回100円で押印してもらえる。一日で何人来るのだろう。一人も来ない日のほうが多い気がする。自分みたいにケチな来訪者を相手していたら大変だ。

 御朱印ブームの中でお寺さんも必死だったんだろう。少しは名が知られた寺ならブームに乗れたんだんだろう。

 豊橋は自分の生まれ故郷だからこそ、穂の国33観音巡りはぜひやりたかった。時代に振り回されて小さなお寺は維持できなかった。

 尾張33観音巡りを終えて、改めてお寺の経営状況というものを考えさせられた。悪い言い方だが、観光地化された大きな寺院はドンドン儲かる。しかし、地味に真面目に務めているお寺は衰退していくだけ。貧富の格差は、宗教界でも拡がっている。